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この記事でわかること
- デイリータダラフィル服用中に手術が決まったとき、私が何を間違えたか
- 「前日にやめれば十分」という自己判断が招いた、術後カテーテルとの正面衝突
- 失敗から学んだ、休薬の相談タイミングと問診票にED薬を書くべき理由
- シアリスOTC化(2026年7月31日)を前に、この失敗談を公開しておく理由
先に要約しておく。デイリータダラフィル5mgを飲み続けていた50代の私は、肩の再手術が決まった際、入院前日に自己判断で服用をやめた。だがタダラフィルは長く効くことが売りの薬である。術後にベッドの上で尿道カテーテルを着けたまま迎えた明け方、想定していなかった生理現象が起き、私は静かに悶絶した。これはその失敗の記録であり、医学的な助言ではない。手術や検査を控えている人は、休薬の判断を必ず主治医に相談してほしい。
前提:私はタダラフィル5mgの「継続投資家」だった
経緯から話す。私は50代の独立系FPで、デイリータダラフィル(1日5mg)を継続服用している。1日あたり132円。この投資判断の中身と3ヶ月の経過は、すでに別記事で全部書いた。
▶︎ タダラフィル5mgデイリー服用3ヶ月のリアル|副作用が消えた日数・ROI計算・やめない理由をFPが記録
▶︎ 50代、男の自信は取り戻せるのか?デイリータダラフィル5mg毎日服用のリアルな結末
毎日飲む薬というのは、続けるほど生活の一部になる。歯磨きと同じで、「飲んでいる」という意識すら薄れていく。そして意識が薄れた頃に、落とし穴はやってくる。
再手術が決まった。問題は「いつやめるか」だった
今年の7月、右肩の再手術が決まった。関節鏡を使った肩関節授動術、2泊3日の入院である。この顛末は再手術の実録記事に書いた通りだ。
入院準備は2回目なので手慣れたものだった。入院キットも揃っている。片手生活の予行演習も済んでいる。ただ一つ、1回目の入院のときには存在しなかった変数があった。デイリータダラフィルである。
「さすがに手術中まで飲んでいる薬ではないだろう」くらいの認識はあった。そこで私はどうしたか。入院前日に、自己判断で飲むのをやめた。「1日空ければ抜けるだろう」という、サプリメント感覚の判断だった。誰にも相談しなかった。ここが本記事における最大の失敗ポイントである。
タダラフィルは「長く効く」が売りの薬である(そこを忘れていた)
冷静に考えれば、すぐ分かる話だった。
タダラフィルは、もともと「ウィークエンドピル」と呼ばれてきた成分である。作用時間が長いことが最大の特徴で、一般に効果は最長36時間程度続くとされる。しかも私の場合は頓服ではなくデイリー服用だ。毎日飲み続ければ、体内の薬の濃度は一定の水準で維持され続ける。「前日に1回飛ばした」程度で、きれいサッパリ抜けるような設計の薬ではない(※この段落は添付文書等で一般に言われる特性の説明であり、個人の体内動態は人によって異なる。正確なところは医師・薬剤師に確認してほしい)。
つまり私は、「長く効くから選んだ薬」を飲んでおきながら、やめるときだけ「すぐ抜ける」と思い込んだのである。投資に例えるなら、長期保有を前提に買った資産を、翌日に現金化できると思い込むようなものだ。FPとしてこの見落としは恥ずかしい。
明け方、カテーテルと朝立ちが正面衝突した
手術は無事に終わった。オペ後は尿道カテーテルを入れてベッド上安静。小のほうは尿バッグへ自動運転という、あの状態である。1回目の入院で経験済みだったから、そこに動揺はなかった。
問題は明け方に起きた。
男性なら説明不要の、あの生理現象である。デイリータダラフィルの影響が残っていたのか、それとも薬とはまったく無関係の自然な現象だったのかは、正直なところ分からない。朝立ちは薬を飲んでいなくても起こる生理現象だからだ。ただ、犯人がどちらであれ、普段なら「今日も元気だ」で済む話が、尿道に管が入っている状態では、まったく笑えない事態になる。管は硬い。アレは硬い。物理的に両立しない。私はベッドの上で身動きも取れないまま、ただ嵐が過ぎるのを待った。痛かった。純粋に、痛かった。
一つだけはっきりしているのは、休薬を誰にも相談せず、「前日にやめただけ」の状態でカテーテルの夜を迎えたことを、私は結果的に、深く後悔することになったということである。薬が原因だったかどうかは、今となっても分からない。だが「事前に相談していれば、少なくとも判断材料は医療側の手元にあった」——この後悔だけは、疑いようがなかった。
学んだこと:休薬は自己判断しない。問診票にED薬を書く
この失敗から学んだことは2つある。いずれも「私はこうすればよかった」という話であり、読者への医学的助言ではない。
1. 休薬のタイミングは、手術が決まった時点で主治医に聞く
「何日前にやめればいいか」の正解は、薬の種類・服用量・手術や麻酔の内容によって変わる。つまり素人が逆算できる問題ではない。手術や検査(内視鏡・カテーテル類を含む)が決まった時点で、飲んでいる薬を全部並べて主治医に相談する。それだけの話だった。
2. ED薬こそ、問診票に正直に書く
ここで多くの50代男性が直面するのが、「問診票にED薬と書くのが恥ずかしい」問題だと思う。気持ちは痛いほど分かる。だが考えてみてほしい。
申告する恥ずかしさは、その場の数秒で終わるゼロ円のコストだ。一方、申告しなかった場合に待っているのは、カテーテルの夜の物理的な痛みであり、場合によっては手術や処置そのものへの影響である。医療従事者にとって患者の服薬情報は完全に通常業務であって、ED薬に赤面するのは患者側だけだ。この非対称なコスト構造に気づけば、書かない理由はない。羞恥コストについては再手術の実録でも書いたが、病院という場所では、先回りして開示した者が勝つ。
7月31日からシアリスが薬局で買える。だからこそ書いた
この失敗談をわざわざ公開するのには理由がある。2026年7月31日から、シアリス(タダラフィル)が要指導医薬品として、処方箋なしで薬局で買えるようになるからだ。要指導医薬品という区分の制度的な位置づけは厚生労働省「要指導・一般用医薬品」ページで確認できる。当サイトでの解説はOTC化の詳細記事にまとめた。
OTC化は、医師の診察を経ずにこの薬を使う人が増えるということでもある。処方薬なら、お薬手帳に記録が残り、手術前の問診で拾われる可能性がある。だが薬局で自分で買った薬は、自分が申告しない限り、医療者は把握できない。管理の主体が、完全に自分に移るのだ。
私は処方を受けている身でこの失敗をした。自己管理だけで服用する人なら、なおさら同じ穴に落ちやすいはずだ。手術・入院・内視鏡検査。50代からはそういうイベントが確実に増える。飲んでいる薬を医療者に伝えることは、恥ではなく、身体という資産のリスク管理である。
Q. タダラフィルと手術:よくある質問
Q. 手術の何日前にタダラフィルをやめればいいですか?
A. この記事は個人の失敗談であり、その質問に答える資格が筆者にはありません。作用時間が長いとされる薬であること、服用状況や手術内容で判断が変わることから、自己判断せず、手術が決まった時点で主治医・薬剤師に相談してください。
Q. ED薬を飲んでいることを病院に言いにくいのですが。
A. 筆者も同じ気持ちでしたが、医療従事者にとって服薬情報の確認は完全に通常業務です。申告の気まずさは数秒で終わりますが、申告しないリスクは処置や術後の身体に跳ね返ります。問診票・お薬手帳・口頭のいずれでも、伝えることを勧めます。
Q. 術後の朝立ちは防げるのですか?
A. 朝立ち自体は薬と無関係にも起こる生理現象であり、完全に防ぐ方法を筆者は知りません。ただ、服薬状況を事前に共有していれば、休薬の指示を含めて医療側が判断材料を持てます。筆者の失敗は、その判断材料を渡さなかったことにあります。
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【免責事項】本記事は個人の体験に基づく記録であり、医学的助言ではありません。医薬品の服用・休薬・再開の判断は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。効果・副作用・体内動態には個人差があります。本記事は特定の医薬品の使用を推奨・誘導するものではありません。
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この記事を書いた人
Tk@身体資産FP|メンテ中の独立系FP
AFP2級FP技能士宅地建物取引士二種証券外務員
50代の独立系FP。身体メンテナンスを「浪費」ではなく「将来コストを防ぐ投資」として実録中。医療脱毛・美容ガジェット・スキンケアを費用対効果で評価し続けています。
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