50代の腹は「余剰資金」だ。FPが語る“成人病予備軍”から抜け出すダイエット投資論

中年太りを余剰資産として捉える50代男性のイラスト。ダイエットを投資視点で考えるBODY INVESTの記事用ビジュアル。

50代はなぜ「痩せる」とお金が残るのか

50代を過ぎると、多くの人が腹回りに「それなりの歴史」を蓄えています。
若い頃の無茶、仕事のストレス、付き合いの酒。
気づけば、立派な霜降り肉としてお腹に定着している。

私はこれを、決して「だらしなさ」だとは思っていません。
むしろこれは、50年分の努力の結果として積み上がった余剰資産です。

ただし、問題はその資産がまったく運用されていないことにあります。

中年太りは「使い道のない余剰キャッシュ」に似ている

お金で例えるなら、
中年太りは「使い道を決めないまま口座に放置された現金」です。

現金自体は悪ではありません。
しかし、余剰が過ぎればインフレに負け、盗難リスクも高まり、
結果として資産全体の効率を落とします。

脂肪も同じです。
適正量ならクッションになりますが、過剰になると話は変わります。

血圧、血糖、脂質。
ここが崩れ始めると、三疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の予備軍として扱われる領域に入っていきます。

FP的に見ると「痩せる」はキャッシュフロー改善

ここからが、ファイナンシャルプランナーとしての実務目線です。

体重やBMIが下がり、血圧や数値が安定すると、何が起きるか。

・保険加入時の条件が緩くなる
・特別条件や割増保険料を回避できる
・健康体前提の商品を選べる

つまりこれは、毎月の固定費が下がる可能性を持つ行動です。

ダイエットは「見た目」や「気分」の話ではありません。
将来の保険料・医療費・就業不能リスクに対する、実務的なキャッシュフロー対策です。

三疾病は「一発KO型キャッシュアウト」

50代以降で怖いのは、
ジワジワした支出ではなく、一気に来るキャッシュアウトです。

入院、手術、長期治療、収入減。
三疾病は、家計に対して同時多発的にダメージを与える事故です。

若い頃なら気合で乗り切れたことも、
50代では回復力も時間も違います。

だからこそ、
「病気になってから備える」のではなく、
事故確率そのものを下げにいくという視点が重要になります。

BODY INVEST的ダイエット論|どこまでを「金」で解決するか

ここで、BODY INVESTとしての考え方です。

ダイエットをすべて根性論で片づけるのは、
50代にはコストが高すぎます。

・食事管理を「意志」に任せるのか
・酒量調整を「我慢」に委ねるのか
・運動を「時間と気力」で捻出するのか

これらはすべて、人的資本を過剰に消耗する設計です。

BODY INVESTでは、こう考えます。

「どこまでを金で解決し、どこを自分で引き受けるか」

便利な仕組み、代替手段、外注できる環境。
それらに適切にコストをかけることで、
継続できる形に落とし込む。

これは資産運用と同じです。
一気に勝ちに行かない。
事故らない設計を優先する。

まとめ|痩せることは「人生後半の守備力投資」

中年太りは、責めるべきものではありません。
ただし、放置していい資産でもありません。

・数値を崩さない
・事故確率を下げる
・将来の固定費を軽くする

ダイエットとは、
人生後半戦における守備力を高めるための投資です。

劇的に痩せる必要はありません。
急激に削る必要もありません。

資産と同じく、
「減らしすぎない」「続けられる」「事故らない」。

それが、50代からのもっとも現実的な身体投資だと、私は考えています。