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アメリカで新しいAGA治療薬が話題になっている。
2026年4月、製薬企業Veradermics(ベラダーミクス)社が、飲む薄毛治療薬「VDPHL01」の臨床試験結果を発表した。ミノキシジルをベースにした薬だが、何が違うのだろうか。
実は筆者自身、AGAとは無縁のフサフサ頭である。ただVIO脱毛もヒゲ脱毛も15回以上重ねてきた「身体投資家」として、同僚のAGA治療体験(副作用で体毛が濃くなったという話)をきっかけに、薄毛治療の動向は他人事ではなく継続的にウォッチするようにしている。今回はその中で見つけた気になるニュースを紹介したい。
アメリカで何が発表されたのか
2026年4月27日、Veradermics社が新しい飲む薄毛治療薬「VDPHL01」の臨床試験で良好な結果が出たと発表した。
軽度〜中等度の男性型脱毛症(いわゆるAGA)がある成人男性519名を対象に、第2/3相試験(実用化に近い段階で行う、大人数を対象にした効果検証)を実施。6ヶ月の時点で、偽薬(プラセボ)を使ったグループと比べて、統計的にはっきりとした発毛効果の差が確認されたという。
治験に関わったハーバード大学医学部准教授のMaryanne Makredes Senna氏は、「治療の選択肢を変える可能性がある」とコメントしている。発表後、Veradermics社の株価は42%以上上昇したとも報じられた。
何が新しいのか。ミノキシジルとの違い
「新薬」と聞くと、まったく新しい成分を想像するかもしれないが、少し違う。
VDPHL01の中身は、もともと育毛剤としておなじみの「ミノキシジル」だ。これまで頭皮に塗る外用薬や、血圧の薬として開発されたものを医師判断で転用する経口薬として使われてきた。一方VDPHL01は、最初から薄毛治療専用に設計され、「徐放性」という、薬の成分がゆっくり長く効くように工夫された飲み薬になっている。
つまり、まったく新しい薬というより、昔からある成分を、薄毛治療のために最適化し直したもの、というのが正確な理解になる。
Veradermics社は、承認されれば「約30年ぶりとなる、薄毛治療向けの新しい飲み薬」になりうるとしている。それだけ、この領域では長らく専用設計の新薬が出ていなかったということでもある。
具体的にどれくらい効果があったのか
気になる数字も公表されている。
試験では、1日1回服用したグループで非毛包性の毛髪数(産毛ではない、しっかりした毛の本数)が1平方センチメートルあたり平均30.3本増加。1日2回服用したグループでは33.0本増加したと報告されている。
安全性の面でも、有害事象(治療に伴う体への影響)の発生率はプラセボを使ったグループとほぼ同程度だったという。経口ミノキシジルは血圧を下げる作用があるため心臓への影響が懸念されることがあるが、今回の試験では心臓に関連する重篤な副作用は確認されなかったと報告されている。
数字だけ見れば期待が持てる内容だが、これはあくまで治験データであり、実際に処方された際の効果や安全性を保証するものではない点には注意したい。
期待と、まだ注意すべきこと
ここまで聞くと期待が膨らむが、冷静に押さえておきたい点もある。
- まだ治験の段階であり、アメリカのFDA(食品医薬品局)の承認はまだ得ていない
- 日本での承認・発売の時期は、現時点ではまったく不明
- 効果や副作用には当然ながら個人差がある
- 2本目の大規模試験(536名対象)も進行中で、結果は2026年後半に判明予定とされている
「アメリカで話題になっている=もうすぐ自分も使える」わけではない、という点は誤解しないようにしたい。薄毛が気になる人は、こうした海外ニュースを参考にしつつも、実際の治療については皮膚科医や専門のクリニックに相談するのが基本になる。
なお、「承認を待つ間は何もできない」わけではない。VDPHL01の主成分であるミノキシジルは、外用薬としてなら日本で承認済みの発毛剤(リアップX5など・第1類医薬品)がすでに市販されている。飲むタイプの登場はまだ先でも、塗るタイプは薬剤師の確認を経て今日から購入できる、というのが現在地だ。効果や副作用には個人差があるため、添付文書を確認のうえ使用してほしい。
ちなみに、自分が将来AGA治療をするとしたら
冒頭で触れた同僚の話に戻る。もし自分がいつか頭髪の心配をしてAGA治療を始める日が来たら、気になることが一つある。
これまで投資してきたVIOやヒゲの医療脱毛は、その後どうなるのか。せっかく15回以上かけて消した毛が、治療薬の影響で復活することはあるのか。
この疑問については、医学的な根拠をもとに別記事で詳しく調べている。気になる方はこちらもあわせて読んでみてほしい。
→ AGA治療薬でヒゲやVIOの毛は復活する?ミノキシジルと医療脱毛の関係を調べてみた
海外の新薬の実用化はまだ先。今の薄毛が気になるなら、専門クリニックで相談するところから始められる。
まとめ
アメリカで進む薄毛治療薬の新しい動きを紹介した。今のところ自分には縁のない話だが、いずれ自分ごとになるかもしれないテーマとして、これからも継続的にウォッチしていきたい。続報が入り次第、またこの場で取り上げる。
この記事を書いた人
Tk@身体資産FP|メンテ中の独立系FP
AFP2級FP技能士宅地建物取引士二種証券外務員
50代の独立系FP。身体メンテナンスを「浪費」ではなく「将来コストを防ぐ投資」として実録中。医療脱毛・美容ガジェット・スキンケアを費用対効果で評価し続けています。
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